不妊治療体験記vol.5~体外受精は病院によって費用が違う!病院選びと説明会~


前回の記事では、人工授精に初挑戦したこと、それに伴って主人の精索静脈瘤が判明したことをお伝えしました。精索静脈瘤は進行形の病気で、旦那の精子の運動率は今後ますます下がっていくと考えられます。雲行きがかなり怪しくなってきた私の不妊治療。今回は、ついに体外受精へステップアップです!

 

体外受精を決意するした理由

人工授精の結果を受けて

個人の小さな婦人科でありながらも、不妊治療に力を入れている病院に通っていた私。タイミング法から人工授精にステップアップしたものの、かなり足止めをくらっている状態でした。

人工授精を何度か繰り返していたものの、濃縮した精子を子宮の奥に届けるチューブがうまく入らず、やむを得ず子宮の入り口に注入すること数回…。私の中での期待度はかなり低く、案の定全く成果を得られませんでした。

それでも挑戦し続けましたが
「あ、もう排卵しちゃったね…。今周期の人工授精は諦めましょう」なんてこともあり、時間のロスによる精神的なダメージも大きくなっていきました。

先生に「人工授精で妊娠できる人は、最初の数回でできる。できない人は何回やってもできない傾向にある」と言われていたことを思い出し、「そろそろ人工授精は潮時だな…」と感じ始めていました。

 

不妊治療の助成金が増額!

そんななか、私たちにあるニュースが飛び込んできました。

それは、高度不妊治療における助成金の増額。
「初回の治療に限り、上限30万円までを助成する」という内容でした。

これまでは上限15万円だったため、私たちにとっては非常に魅力的な知らせでしたね。

しかも、ちょうど体外受精を視野に入れていたタイミング。「これはもう、神様が次に進めと言っているのでは…」なんて考えた私は、体外受精への気持ちが一気に高まりました。

(※ちなみに、助成金を受けるには所得制限があります。世帯年収で判断されるので、共働きの方はご注意を)

 

ついに体外受精を決意

ニュースを見て「助成金が増えるの!?じゃあ体外受精しよーっと!」と飛びついた私ですが、心の中ではかなり躊躇していました。

その理由は…どうしても怖かったから。

体外受精をした人のブログを見ると、
「毎日注射の連続」
「副作用で身体がだるい」
といった恐怖の言葉。

そして「今年だけで○○○万円かかりました」という驚異的な数字。

でも、ここまでくると「タイミング法や人工授精をどれだけ続けても、私は一生妊娠しないだろうな」という変な自信があったんです。

主人は相変わらず「自分の好きにしたらいいよ」というスタンスだったので、ほぼ私の意志だけで体外受精を決意しました。

 

体外受精に向けて病院探し

当時通っていた病院はタイミング法と人工授精までしか対応していなかったため、ステップアップするには新たな病院を探さなければなりませんでした。さすがに体外受精となると小さな病院でやっているところはほとんどなく、いわゆる「不妊治療専門病院」を探すことに。

当時はわりと都会の方に住んでいたので、候補となる病院はいくらでもありました。しかし、その値段には驚くほど差があるんです。

 

病院により体外受精の費用はかなり変わる

体外受精は自費診療なので、病院が自由に金額を決められるんですよね。

病院ごとのルールもまちまちで、
「初めての体外受精は成功報酬制」
(最初は一部の料金だけ支払い、妊娠したら残りを請求される)
というところもあれば、

「2回目以降の採卵は減額します」
と掲げている病院まで。

さらに、治療方針まで差がありました。

卵を育てるまでの方法は数種類あるのですが、
「個人にあった方法を選びます」
「体に優しい自然周期で行ないます」

と考え方がさまざま。

体外受精未経験だった私は「方法ごとの違いがよく分からん…」という状態だったため、治療方針はあまりこだわりませんでした。

助成金が出るとはいえ、高額な治療費がタダになるわけではありません。もともとケチケチ人間だった私が体外受精をするのは苦渋の決断だったので、「費用が安い」を第一条件に「家からの近さ」をプラスした基準で病院を選びました。

その条件に当てはまったのが、自宅から電車で20分ほどの場所にある不妊治療専門病院。さっそく電話で予約をとりました。

ちなみに…前回と同じく、今までの病院に転院の連絡は入れていません(笑)

 

2回目の転院 不妊治療専門病院へ

予約をした当日、私一人で病院に向かいました。4階建てのビル全体が病院のフロア。
少々年季が入った内装でしたが、「まぁ治療費が安い病院だし…」と割り切りました(笑)

ちょっと辛かったのは、キッズルームがないため子連れの患者さんと同じ待合室という点。

子どもと絵本を読みながら楽しそうに過ごしているママの横で、不妊治療専門の雑誌を読んでいる私…。どうしても複雑な気分になっちゃいます。

名前が呼ばれ、2階にあるやはりボロボロの診察室へ(笑)ここの院長先生が対応してくれました。

これまでの初診の時と同じように、初潮や生理周期といった質問に加えて、現時点までの不妊治療歴を伝えます。

今までの初診では
「いち早く妊娠したいんです!」と言っても
「まずはタイミングからやっていきましょう」
と言われていたのですが…。

さすが専門病院だけあって、
「体外受精をしたいんです!」というと
2つ返事で「分かりました」と承諾されました。

 

初診の検査で新事実が

この日に行った検査は、血液検査と内診です。血液検査ではホルモン値等に加え、血液型とAMH(卵巣の中にある卵子の目安)を確かめます。(検査結果は次回の診察時)

内診は、いつも通りのエコー。
ところが、ここにきて初めて言われた言葉を耳にしたんです。

「ちょっと多のう胞っぽいねぇ」…と。

「多のう胞性卵巣症候群」のことで、なかなか排卵せずに生理が遅れがちになったり、不妊の原因になったりするとのこと。この症状に当てはまる人は、エコーで卵胞がネックレスのように見えるそうで…私にも「ネックレスサイン」が見られると告げられました。

これまでに何度も排卵が遅れたり、いつまで経っても排卵せずに1周期を無駄にした経験があったのはこのせいだったようです。

「新たな事実が分かってよかった」と思う一方、正直「今までの先生は気が付かなかったんだろうか…」という疑惑も感じました(笑)

その後は、1階にある会計へ。
待っている間、ふと壁に貼ってあった「みなさまからのご意見」に見を向けると…。

「子連れ親子の声が耳障りです」
「子どもと母親が絵本を広げて待合室を占領していて邪魔です」といったご意見が並んでいました…。

まぁ、ピリピリする気持ちは痛いほど分かります。「こ、これが不妊治療専門病院というものか…」と改めて実感した瞬間でした(笑)

ちなみに、この日のお会計は17,310円
保険が適用されなかったようで、なかなかのお値段になってしまいました(泣)助成金が出るとはいえ、それまでの検査費や診察代を考えると手放しでは喜べませんね。

 

体外受精の説明会に参加


ほとんどの病院に共通していることですが、体外受精をするにあたり「体外受精の説明会への参加が必須」と定められているケースが多いです。私が通い出した病院もその決まりがあったため、主人と2人で参加することにしました。

病院によっては
「奥さんのみでもOK」
「夫婦での参加が必須」と違いがあったり、
参加費がかかったり無料だったり。

うちは奥さんのみでもOKだけど、人数に関わらず3000円の参加費がかかりました。

ちなみに、その病院で体外受精をすれば参加費が戻ってくるシステム。「本気でうちの体外受精を考えている人だけ説明会に来てね」ということでしょうね(笑)

説明会を予約した時に、分厚いファイルが渡されました。中身は当日の資料や料金表。その日の夜に夫婦で目を通しておき、バッチリ予習しておきましたよ。

 

説明会当日の様子

会場は病院近くの小さなビル。
だいたい10組ほどの参加者がいました。
奥さんだけの参加OKと言われていましたが、ほとんどの方が夫婦で来ていましたよ。

年齢は30代半ばの人が多いように感じました。最年少はおそらく私だったはず…。

内容は3部構成で、
「院長先生による体外受精の概要やリスク」
「看護師によるスケジュールの流れや料金説明」
「培養士による受精卵の管理方法やグレードについて」に分かれていました。

 

体外受精のリスクについて

院長先生の説明によると、体外受精によって起こるリスクは以下の項目が挙げられました。

・卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になる可能性がある

・複数の胚を子宮に戻した場合、多胎妊娠の可能性が増える

・採卵時に感染症にかかる可能性がある

 

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

卵巣刺激剤や排卵誘発剤の使用により引き起こりやすい副作用です。のどが渇きやすくなったり、体重が増えたり、おなかが張るといった症状があるとのこと。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と判断された方は、採卵後にすぐ胚を移植するのではなく、胚を凍結して1周期以上あけて様子をみるそうです。すぐに移植したい人からすると、少しもどかしい状況になるかもしれませんね。

 

多胎妊娠の可能性

今までは受精卵を2~3個まとめて移植するケースがあったのですが、いまでは原則1個だけ移植するようにしているそうです。というのも、双子や三つ子の妊娠はママへの身体的負担が大きいため、日本産婦人科学会が単一胚移植を行なう指針を出したとのこと。

そのため「絶対に胚は1個ずつしか移植しません」と断言している病院もあれば、「最初は1個だけ移植し、なかなか妊娠しなければ増やしてみる」という方針の病院もあります。(この病院は後者の考え方でした)

 

感染症のリスク

不妊治療に限ったことではありませんが、採卵の際に細菌による感染症にかかることがあるそうです。発生すると、発熱や腹痛といった症状が出ることも。
採卵時に膣内の消毒を行なう、抗生剤を服用することで予防しているため、この病院で感染症になった人はいないとおっしゃっていました。

 

体外受精の流れについて

リスクを一通り説明してもらったあとは、体外授精の具体的な流れを教えてもらいました。
話の中には、専門用語がどんどん飛び出てきます!事前に予習をしておいて正解でした。

体外受精をするには、まず卵子をしっかり育てていく必要があります。その進め方は「ロング法」「ショート法」「アンタゴニスト法」などの方法があり、個人の年齢や状況に合わせたものを先生が選ぶとのことでした。

それぞれの方法によって、注射や薬の種類も回数も異なります。もちろん、発生する費用も…。

まだ自分がどの方法になるのか分かっていなかった私は、「あの方法は注射が多いからイヤだなぁ」「こっちはお金がかかりそうだなぁ…」と勝手に想像しながら話を聞いていました(笑)

一番印象に残っているのは、卵子と精子をが受精した瞬間の動画を見せてもらったこと。「こうやって生命が誕生するのか…」と思うと、なんだか不思議な気分になりました。

最後に質疑応答の時間もありましたが、そこで手を挙げている人はほとんどおらず…。説明会が終わってから、それぞれのスタッフに質問の列ができていました。

みんなの前で手を挙げる勇気がなかったのか、デリケートな内容だから個別に聞きたかったのか…(笑)院長先生は時間の関係ですぐに引き上げていましたが、看護師さんや培養士さんは時間が許す限り質問に答えていましたよ。

説明会に参加し、ますます体外受精の知識が身に付いた私。治療のイメージも掴め、体外受精への1歩を踏み出したのでした。

 

まとめ

まさか自分が体外受精に挑戦するなんて、夢にも思っていませんでした。ましてや、20代そこそこの年齢で…。

不妊治療専門病院は、かなり独特な空気が漂っていました。でも「こんなに仲間がいるんだ」と思うと心強い気分にもなれましたよ。

次回は、いよいよ体外受精の治療がスタート!採卵までの道のりや費用面、気になる痛みなども詳しくお伝えします!

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ライタープロフィール

Written by : ゆずぽんず
一児の母兼フリーライター。顕微授精で娘を授かる。2回目の転院後、初めての病院に行った時は迷子になって30分さまよい続けました。

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