ナイアシンアミドとビタミンCは併用OK【ただ一つの注意点】
シワやシミ・そばかすを防ぐ成分として人気のあるナイアシンアミドとビタミンC誘導体ですが、この2つは併用しても大丈夫なのでしょうか?
今回は、ナイアシンアミドとビタミンCやビタミンC誘導体が併用できるのか、それぞれの効果の違い、効果的な使い方の順番などを紹介します!
ナイアシンアミドとビタミンCは併用不可?理由は?
ナイアシンアミドとビタミンCは、併用しない方が良いという噂が広まっています。これは、カナダの化粧品ブランドの「ジ・オーディナリー」が「ビタミンC配合の化粧品とナイアシンアミド配合の化粧品は併用NG」と記載したことがきっかけです。
併用しない方が良い理由は、「ビタミンCは酸性だからナイアシンアミドが分解されて効果を失う」ため。
確かに、純粋なビタミンCとナイアシンアミドをそのまま混ぜると、ナイアシンアミドは発赤や皮膚の炎症の原因になるニコチン酸という別の物質になってしまいます。
純粋なビタミンCはpH2程度ですが、これは塩酸とほぼ同じ。もし、化粧品のpHがそんなに低かったらそもそも肌がボロボロになってしまいます。
しかし、ほとんどの化粧品のpHは弱酸性に調整されているので、ナイアシンアミドと併用への影響はないと考えられます。
つまり、日本で販売されている化粧品であれば、ナイアシンアミドとビタミンCを併用しても問題はありません。実際に、ナイアシンアミドが含まれる医薬部外品や化粧品に「ビタミンCとの併用不可」と書かれているものはないので、安心してくださいね。
ちなみに、ビタミンC誘導体もナイアシンアミドと併用することができます。
ただし、ナイアシンアミドが肌に合わない人も中にはいるので注意が必要です。
ナイアシンアミドが合わない人についてはこちらの記事
ナイアシンアミドとビタミンCの効果の違いは?
ナイアシンアミドには、
・セラミドの合成を促進→肌のバリア機能アップ
・コラーゲンの合成を促進→シワの予防・改善
・メラニン色素の沈着を抑制→シミ・そばかすを防ぐ
・皮脂分泌のコントロール→毛穴・ニキビケア
などの効果があります。
一方、ビタミンCは、
・コラーゲンの合成を促進→ハリ・弾力アップ
・活性酸素を除去→エイジングケア
・メラニンの生成を抑制→シミ・そばかすを防ぐ
・皮脂分泌のコントロール→毛穴・ニキビケア
などの効果を持っています。
さらに、シミ・そばかすを防ぐ効果はどちらも証明されており、有効成分に認められています。
ビタミンCの最大の特徴とも言えるのが、強い抗酸化作用ですね。ビタミンCは酸化されやすく、自身が酸化されることで、皮膚に存在する他の物質を酸化から守ります。特に、細胞膜ではビタミンEと協力して抗酸化に働くため、若々しい肌を保つために大切な成分です。
ちなみに、ビタミンC誘導体は、ビタミンCを浸透しやすい形に変化させたもので、効果がより実感しやすくなっています。
ナイアシンアミドとビタミンCの相性は良い?
ナイアシンアミドとビタミンC・ビタミンC誘導体は、併用することでシワやシミの改善効果を高めることができます。
特に、シミ・そばかすへの効果は、ビタミンCはメラニンの生成を阻害し、ナイアシンアミドはメラニン色素の肌への沈着を防ぐというアプローチ。それぞれ役割が違うので、併用することで効果がアップしますよ。
併用するときのただ一つの注意点
ただ、一つだけ注意したいのが、ナイアシンアミドとビタミンCはどちらも皮脂を抑制する作用があるので、乾燥肌の方が使うとお肌が乾燥しすぎてしまう可能性があること。
美容クリニックの医師もその可能性を指摘しています。
混合肌・脂性肌の方や、毛穴・ニキビが気になる方には、むしろ併用の方が効果的です。乾燥肌の方は、肌の様子を見ながら試してみてくださいね。
使う順番はどっちが先?
ナイアシンアミドとビタミンCは、どちらも水溶性の成分なので、基本的にはどちらから使ってもOKです。少しの差ではありますが、ナイアシンアミドの方が分子量が小さいので、先に使うと浸透しやすいでしょう。
もし、「ビタミンCの入った化粧水」と「ナイアシンアミドの入った美容液」がある場合は、化粧水→美容液の順番で使ってくださいね。
ちなみに、ナイアシンアミドとビタミンCはどちらも水溶性の成分なので、レチノールやアスタキサンチンより先に使うことで効果が高まります。また、使用後は必ずクリームや乳液で肌にフタをしましょう。
ナイアシンアミドとビタミンCを上手に取り入れてみて!
ナイアシンアミドとビタミンCは併用NGだと言われていますが、化粧品に含まれている量であれば、併用しても問題はありません。むしろ、シワやシミへの効果を高めることができるので、一緒に使うことをおすすめします。特に、シワやシミだけでなく毛穴・皮脂・ニキビに悩んでいる方は、この2つの成分を取り入れてみてくださいね。
ビタミンC以外との併用も考えているなら下記も参考にどうぞ。
レチノールとの併用について
トラネキサム酸との併用について