不妊治療体験記vol.3~痛いと噂の卵管造影検査~
不妊治療をイヤというほど経験してきた私。前回の記事では、最初にお世話になった病院に数々の不満を感じ、新たな病院へ転院したところまでをお伝えしました。最初の病院と違って不妊治療に積極的に取り組んでいる姿勢を感じ、ひとまず安心して通い始めることに。今回は、その後に受けた卵管造影検査について詳しくご紹介します!
卵管造影検査とは
初診の際、先生が「こんな検査があるよ」と最初に挙げていた項目の中に「卵管造影検査」というものがありました。
・左右の卵管がしっかり通っているか
・子宮が奇形ではないか
・卵管の周囲に癒着がないか
などを確かめる検査です。
造影剤を入れてレントゲンを撮ることで、子宮や卵管の状態をチェックします。(卵管が通っていると、造影剤の影響で真っ白に映し出されます)
ネットで調べてみると、不妊治療を始めた人のなかでも検査をした人がちらほらいる様子。ただ、ほとんどの方が
「めちゃくちゃ痛かった」
「もう二度とやりたくない」
と言っていたんですよね…。
超ビビりの私は「そんなに痛いの!?絶対にやりたくない!」と思っていたのですが、ある言葉を聞いて気持ちに変化が現れたのです。
それは…「 ゴールデン期間 」というワード。
卵管造影検査後は妊娠しやすいゴールデン期間!?
この検査によって
卵管のつまりが解消された場合、妊娠できる可能性が一時的にアップする
と言われているのです。
そのため、検査から3~6ヵ月の間は妊娠しやすい「ゴールデン期間」になるとのこと。一向に妊娠しない状況に不安を感じていた私は、藁にもすがる思いで卵管造影検査を受けることにしたんです。
先生からは「いつまでに検査を受けようね」とは言われていなかったので、自ら「検査を受けたいです!」と名乗りでる必要がありました。その病院では検査ができないため、近所にある大きな病院を紹介してもらいます。
「希望の日はありますか?」と聞かれたため
「1日でも早く受けたいです!」と前のめりで答えました(嫌なことは早く済ませたいタイプ)。
すると、まさかの翌日という結果に…。
早くしてと言ったのは自分なのですが、心の準備が整わないまま検査日を迎えることとなりました(笑)
ちなみに、検査は生理が終わってから排卵までの間に行ないます。
その間は避妊する必要があるため、「検査をしたいです!」と手を上げる際はタイミングを見計らっておきましょう。
卵管造影検査の流れ
とにかく痛みが気になる
検査を明日に控え、ついやってしまうのは…ネット検索(笑)
「卵管造影検査 痛み」で調べると、あふれんばかりの痛々しい言葉が並んでいました…。(見なければいいのに、つい見てしまう私)
なかには「痛くて気を失った」「大声で泣き叫んでしまった」という恐ろしい報告まで…。あまりに不安になったので、今度は「卵管造影検査 痛くない」で調べることに(笑)すると、意外にも「ほとんど平気でした」「普段の生理痛ぐらいかな」という人の声も!
「大丈夫、私はこっち側のタイプだ」という根拠のない自信を持ちつつ、当日の朝を迎えました。
検査当日!果たして痛みは!?
通常の外来とは別の、あらかじめ指示されていた検査エリアに向かいます。
看護師さんに招かれ、検査着に着替えました。
ちなみに、その下はなにも着ないすっぽんぽん状態。レントゲンを撮る台に寝転がったら、普段の内診のように足を広げて待ちます。
もう心臓はバックバク。
「もう逃げ出したい…」と半泣きになっていた頃、1人の看護師さんが手をぎゅっと握ってくれました。もう女神のように見えましたね…。検査が終わるまで、その人はずっと私のそばで手を握ってくれていました。(握り役が割り振られているんでしょうか…?)
検査はというと…
正直、痛かったです。
すっごく痛かったです。
男性の先生が「造影剤を入れるよー」と言いだした瞬間から、下腹部に鈍痛を感じ始めました。
痛みはまさに生理痛。
「あー、いつもの生理痛のピークみたいだ…」と思っていると、その痛みがどんどん増していくんです。
どんどん痛みが増してくると、生理痛のピークからお腹を超絶壊したときの痛みに変わってきました。
「もう無理!トイレ行きたい!」と叫んでしまいそうになるのを必死に抑え、ただただ耐えます。
先生が何度も
「もう終わるからね!」
「もうちょっと!頑張って!」
と声をかけてくれるので、なんとか持ちこたえました。
造影剤を抜いたのか、
「終わったよ」と告げられた瞬間に痛みがスーっと引いて行きます。
その後は嘘のように元通りの状態に。
来たときと同じように、スタスタと歩いてレントゲン室を後にしました。
検査結果と今後の方針
卵管造影検査の結果はその日に聞くことができました。検査の後、しばらくして先ほどと同じ男性の先生に呼ばれます。
「こちらが検査結果の画像です」
と言って見せられたのは、真っ白に映し出された子宮のシルエット。
「どこも問題ないようですね。卵管もしっかり通っています」とのことでした。
ほっと胸をなでおろすのと同時に、
血液検査と同じく「じゃあなんで妊娠しないんだろう…」とモヤモヤする気持ちも。
「まぁでも、これでゴールデン期間のスタートだ!」と自分を言い聞かせながら帰宅しました。
ちなみに、お会計は保険が適用されて4,770円。
精液検査よりは高いお値段ですが、そこまでびっくりするほど高額ではありません。当日に結果を聞いたため、これ以上その病院へ通うこともありませんでした。(病院によっては翌日結果を聞きに再度行く必要があるところもあります)
後日、排卵チェックをしにいつもの病院へ。
「卵管造影検査はなにも異常はありませんでした」と伝えると、
「そうですか。ではもう少しタイミング法をやってみて、ダメだったら人工授精をしましょう」と告げられました。
きっと、自分から言えばすぐにでも人工授精をしてもらうことは可能だったのだと思います。
でも、その時はまだ一歩踏み出す勇気がなかったのと、「今回からゴールデン期間だし!」という期待があったので、もう少しだけタイミングを続けることとなりました。
卵管造影検査後はゴールデン期間!果たして結果は?
ゴールデン期間といわれる、妊娠率アップに期待できる期間ははせいぜい3~6周期目ぐらいまで。それでもだめなら、人工授精にステップアップしようと考えていました。
結果から言うと…
ゴールデン期間に妊娠することはできませんでした(泣)
しっかりタイミングはとれたのですが、今までと同じように生理が来ては落ち込むという繰り返し。
もともとゴールデン期間は
「卵管造影検査によって、卵管の詰まりが解消されるかも」
というものなので、以前から卵管が詰まっていなかった場合はそれほど期待できるわけではないのかもしれません。
この期間は、ずっと
「妊娠率アップ期間はあと2回…」
「あと1回…これがラストチャンスだ…!」
とカウントダウンをしながら過ごしていました。
卵管造影検査後だからといってタイミング法の進め方に違いはなく、これまで通り淡々と病院へ通います。
ちなみに、検査をした病院・通院中の病院のどちらの先生も「いよいよゴールデン期間ですね!」みたいなセリフを言うことはなく、私から「いまは妊娠しやすい時期なんですよね」と聞いてもイマイチな反応…。
病院側はあくまでも検査だけが目的のようで、妊娠のしやすさはあまり期待していないように感じました。
まとめ
卵管造影検査を控えている方にとっては、少々恐怖を感じる内容だったかもしれません…。私は普段から生理痛に悩まされていたので「生理痛なら慣れっこだ!」と思っていましたが、そのレベルをはるかに超えていました(笑)「検査が痛い=卵管が詰まっている」という情報も耳にしていたのですが、私の場合は当てはまらなかったです。
とはいえ、痛みは数分で終わります!「あ、もう限界だ…」と思った瞬間に終わったので、そこまで不安に感じる必要はありません。卵管が通っているかは、妊娠を左右させる重要な部分。痛みで悩んでいる方は、ぜひ勇気を出して挑戦してみてください!
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ライタープロフィール
一児の母兼フリーライター。顕微授精で娘を授かる。卵管造影検査の日は、往復1時間の道のりを自転車で走りました。(本当は安静にしたほうがよかったのかも…)