女性からも大人気!東野圭吾ミステリー傑作ランキングTOP10


日本で一番有名なミステリー作家といっても過言ではないほどヒット作を連発してきた東野圭吾さん。
映像化された作品も多く、知名度も高いですよね。
そんな東野ミステリーの傑作ランキングを(独断と偏見で)作ってみました!すでにファンの方も、これから読んでみようと思っている方も、お楽しみいただけると幸いです(^^)

 

10位 『どちらかが彼女を殺した』


最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の"現場検証"の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。―BOOKデータベースより

この作品は、なんと犯人の名前が明かされていません。
最後は読者が犯人を推理する、という非常に斬新な作品のため、発売当時は出版社に「犯人は誰か」と問い合わせが殺到したそうです。

さらに文庫本では、推理に関するある重要な記述が削られたため、難易度もアップ。

でも大丈夫、加賀刑事がしっかり推理を誘導するヒントを与えてくれます。ただ読むだけで終わらないのが面白いんです!

あなたは、男と女のどちらが犯人だと思いますか?

出版:講談社
発行日:1996年6月6日

 

9位 『手紙』


強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く……。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き、感動を呼んだ不朽の名作。―BOOKデータベースより

『犯罪加害者の家族』の人生がどんなに難解なものなのか、この作品を読んで考えさせられました。
とても重いテーマではありますが、読みやすく書かれています。服役中の兄も、犯罪者であることを忘れてしまうくらい弟思いで切ないです。

犯罪はもちろん悪ですが、犯罪者の家族までを、事情も知らない赤の他人が差別することは理不尽ではないのか。

他人の過ちを糾弾する人たちは、自分は絶対に間違いを犯さないのか。

考えるべきことはたくさんあります。
異様なほど世論にたかる現代、多くの方に読んでほしい作品です。

出版:文芸春秋
発行日:2003年3月1日

 

8位 『時生』


不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った――。―BOOKデータベースより

確かに、若い頃は想像以上にどうしようもなかったお父さん(笑)トキオと出会って、少しずつ変わっていくのが爽快です。

「明日だけが未来じゃないんだ。それは心の中にある。それさえあれば人は幸せになれる」

この言葉は、トキオだからこそ言えた言葉ではないでしょうか。

ラストシーンの拓実の言葉を聞くと、また最初から読み返したくなります。

過去と現在の因果、人と人との絆が繊細に描かれています。いくつになっても、親は子どもから大切なことを教えられるものなんですね。

生まれてきてよかったか、と息子に聞きたいという拓実の妻ですが、彼の答えはきっと。

出版:講談社
発行日:2002年7月1日

 

7位 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』


悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?―BOOKデータベースより

ミステリーというよりもファンタジー色の強い作品です。

『ナミヤ』という名前が『ナヤミ』に似ていることを子どもたちにからかわれ、とんちのような悩みと回答を繰り広げるうちに、本格的な悩み相談も舞い込むようになったナミヤ雑貨店。

その店主、浪矢雄治の人に対する深い思いやり、それゆえの葛藤に胸が熱くなります。

一方、敦也・翔太・幸平の3人組は、悪ガキながらも心根の優しい人間たち。彼らのコミカルなやりとりには思わずクスリ。

そんな彼らがナミヤ雑貨店へ逃げ込んできたのは、偶然か必然か、浪矢店主の三十三回忌の夜でした。

次々にやってくる悩み相談の手紙に3人が悪戦苦闘しながら回答していくうちに、だんだんと不思議な縁が見えてきます。まるで空の上の誰かたちが導いているかのような…。

人と人、人と場所、過去と未来、すべてが繋がっていくとき、何ともいえない優しさに包まれる。そんな作品です。

個人的には「救ってやるか、栗饅頭」の一言がお気に入り。

出版:角川書店
発行日:2012年3月3日

 

6位 『分身』


函館市生まれの氏家鞠子は18歳。札幌の大学に通っている。最近、自分に瓜二つの女性がテレビに出演していたと聞いた――。小林双葉は東京の女子大生で20歳。アマチュアバンドの歌手だが、なぜか母親にテレビ出演を禁止される。鞠子と双葉、この二人を結ぶものは何か?現代医学の危険な領域を描くサスペンス長篇。―BOOKデータベースより

共通点はないのに、まったく同じ顔立ちの鞠子と双葉。なぜ自分に瓜二つの人間が存在するのか、お互いの周りで不思議な事件が起こるのはなぜか、彼女たちの繋がりとは何なのか?

読み始めたら止まらないストーリー展開です。
少しずつ真実の全体像が見えてくるゾクゾク感がたまりません。

ありえないと思うけど、あるかもしれない。もしかしたらすでに現実で起こっているのかもしれない。そんな風に感じる作品です。

"もう一人の自分"に対する彼女たちの心の動き、特殊な境遇にあるゆえの苦しみも、繊細なやさしさで描かれています。

出版:集英社
発行日:1993年9月1日

 

5位 『新参者』


日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。―BOOKデータベースより

新参者は、阿部寛さん主演でドラマ・映画化されたのでご存知の方も多いのでは。

加賀刑事シリーズ第8作目、練馬署から日本橋署へ異動してから最初の事件です。小伝馬町で起きた女性絞殺事件を、加賀刑事は人形町のさまざまな人たちの目線から繋ぎ合わせ、ひとつの真実へと導いていきます。

『トリック』や『どんでん返し』などを期待している方には少し物足りないかもしれませんが、些細な出来事が事件に関わり謎を紐解く鍵になる、という『日常』の面白さが巧く描かれている作品だと思います。

何より加賀刑事の

「事件によって心が傷つけられた人がいるのなら、その人だって被害者だ。そういう被害者を救う手だてを探しだすのも、刑事の役目です」

という言葉には、彼の人間性、このシリーズが愛され続けている理由のすべてが詰まっているように感じます。

出版:講談社
発行日:2009年9月18日

新参者にも登場する水天宮へ行ってきた記事はこちら★

 

4位 『容疑者Xの献身』


天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。―BOOKデータベースより

映画化もされたガリレオシリーズ初の長編、そして直木賞受賞作です。

「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとでは、どちらが難しいか。ただし、解答は必ず存在する」

天才数学者が用意した『解けない問題』をガリレオは解くことができるのか?
そして、容疑者Xが行った『献身』とは?

この作品は、タイトルがすべてを表していると思います。その意味が分かったとき、切なさで胸が張り裂けそうになりました。

映画版では、堤真一さんが見事に石神を演じられていましたね。原作に負けないほど、悲しいラストでした。

出版社:文藝春秋
発行日:2005年8月29日

 

3位 『秘密』


妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な"秘密"の生活が始まった。―BOOKデータベースより

「予感めいたものなど、ひとつもなかった」という一行から幕を開ける物語。

夫・平介と、娘の姿をした妻・直子。
以前のような夫婦ではいられない、かといって、親子にもなりきれない。そんな二人の葛藤を切なく描写しています。

やがて直子は、体も心も娘・藻奈美そのものになっていきます。そして藻奈美が結婚式を挙げる当日、ある『秘密』が明らかに…。

タイトルと表装の意味が分かった時の涙を、ぜひ味わっていただきたいです。
多くの方から支持される不朽の名作です。

出版社:文芸春秋
発行日:1998年9月10日

 

2位 『赤い指』


少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かさなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?―BOOKデータベースより

またまた加賀刑事です。ちょっと贔屓しすぎかなと思いつつ、どうしても好きなので欲望のままランクイン。

この作品はなんと3ヶ月で100万部を突破。ベストセラーの名に恥じない大傑作です。

物語の核となる前原家は、夫、妻、息子、夫の母の4人暮らし。もともと円満な家庭ではなかったものの、ある事件を隠ぺいしようとしたことから、一家はどんどん歪んでいきます。

はっきり言って、彼らを見ているとものすごく苛々します。自分たちのことしか考えない身勝手な物言いや行動の数々。本を投げ捨てたくなるほどです。

それを我慢して読み進めると、予想もしなかった驚愕の事実にぶち当たります。『赤い指』に込められた想いを知ったあとは、タイトルを見ただけでも泣けてしまうほど。

そして、加賀刑事と父親のあいだに秘められた想いも、見どころのひとつです。

出版社:講談社
発行日:2006年7月25日

 

1位 『白夜行』


1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年……。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇!―BOOKデータベースより

私が東野圭吾さんの大ファンになったきっかけの1冊です。800pを超える大長編。しかも読みだしたら止まらないから何日眠れなかったことか。

東野作品の中でもかなりダークな部類に入ります。
父親を殺された少年・亮司と、その容疑者の娘・雪穂。彼らは接点がないまま成長していきますが、不自然なほど多くの犯罪が彼らの周りで起こります。

巧いな、と思うのが、彼らの心理描写が一切ないこと。つまり、すべて第3者目線で話が進んでいきます。それもさまざまな角度から。
読み進めていくうちに、亮司と雪穂の接点が少しずつ香ってきます。その接点が見え隠れするたびにゾクリ。また書き方が巧い。

心を失った人間の悲劇といえばそれまでですが、彼らはただ必死に生きていただけのような気もします。

「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけど、あたしには十分だった」

白夜行の原作を読んで、いまいち2人の心理が分からなかった、という方にはドラマ版がオススメ。
ドラマ版では心理描写がバッチリ描かれていて、原作とは正反対の方向から物語を見ることができます。
原作版の亮司と雪穂が本当にこういう考えだったかは分かりませんが、純愛仕立てになってるのも面白いですよ。ちなみに映画版は原作に忠実な印象でした。

出版社:集英社
発行日:1999年8月1日

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ランキングには入らなかったものの、東野圭吾さんの作品にはまだまだ傑作が山ほどあります。

両親を殺された兄妹の絆を描いた『流星の絆』、人が人を殺すという行為は何なのかを突き詰める『殺人の門』、娘を殺した犯人に対する父親の復讐劇『さまよう刃』、黄色い朝顔の謎を解く『夢幻花』、ホテルマンと刑事が事件に挑む『マスカレード・ホテル』などなど。

また、エッセイ『あの頃ぼくらはアホでした』や、『おれは非情勤』『毒笑小説』のようにライトノベル感覚で読める楽しい作品もあります。
ミステリーというジャンルにとらわれず、さまざまな作風で驚かせてくれるのも東野圭吾さんの大きな魅力ですよね。

今回のランキングは99%私の好みで選んでしまったのでかなり偏りがあるかと思いますが(残りの1%は他の人の意見も受け入れました 笑)、楽しんでいただけたら嬉しく思います!

ライタープロフィール

Written by : yukari
飼っている猫と、今まで読んできた小説が宝物です。それと映画、ときどき旅行があれば幸せです。あとはきれいな空と美味しいものとお酒。(欲張り)

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